『官能、講談社文庫、501円~800円(文芸・小説)』の電子書籍一覧
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絶縁して10年――。
私はまだ、父に囚われ続けている。
歌手にして作家、唯一無二の才能がはなつ渾身の私小説。
こんなふうに鮮やかに世界を描写する言葉があったのかと、ページを繰るたびに衝撃を受けました。
澄み切った劇薬のような、忘れ難い物語です。――小島慶子(エッセイスト)
挨拶もなく消えた父。「特別な子供」になりたかった十四歳の栞は、父への怒りを拠り所に青春期を過ごす。十年後、父がもう長くないとの連絡が入る。あれだけ囚われ、憎しみ続けた存在が死ぬ――。空虚な現実を前に、栞の胸に去来するものは。鋭利な筆致で心を抉る、歌手にして小説家の異才が放つ魂の私小説。 -
若妻に漂う色香が男たちを惑わす。若い男を次々につまみ食い長編官能ロマン! 中年の夫では満足できない。不動産会社社長、夫の部下…いろんな男を攻め落とす。若妻に漂う色香が男たちを惑わす! ――「あーん。なめて……。手抜きしないで」……若妻の舞衣子は、今日も密会の真っ最中だ。長松部長は、日本舞踊家の彼女を後妻に迎えた。だが、舞衣子はまだ若く、女盛りである。当然、夜の生活で、60ちかい夫に満足しない。夫の部下、不動産会社の社長など、次々に他の男をつまみ食いしていく。二人はどうなる? 官能ロマン。
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恋は地獄、恋は人を殺す。「恋したい」なんて、もう言えない。女が本当に知りたい「性」と「生」。--藤田香織(書評家)風俗嬢に堕ちた教え子と潔癖な教師が逢瀬を重ね、“魔所”といわれる古寺を訪れる「鳴神」、再会した幼馴染みとのセックスに籠絡され、夫殺しに荷担する不倫男の末路「恋塚」。性と愛の地獄に嵌まり、時には生死を顧みぬ男女の業を、団鬼六賞作家が生々しくも艶やかに描く傑作六編。
「恋したい」なんて、もう言えない。恋は地獄、恋は人を殺す。
女が本当に知りたい「性」と「生」。--藤田香織(書評家)
醜悪で滑稽な恋をする者たちを嗤う連中の腹の中は、恋に狂う人間たちへの羨望で満ちている。恋で死ぬ―これほど我儘な幸福を味わえることはないのだ。--花房観音
風俗嬢に堕ちた教え子と潔癖な教師が逢瀬を重ね、京都の“魔所”といわれる古寺を訪れる「鳴神」、再会した幼馴染みとのセックスに籠絡され、夫殺しに荷担する不倫男の末路を描く「恋塚」。性と愛の地獄に嵌まり、時には生死を顧みぬ男女の業を、団鬼六賞作家が生々しくも艶やかに描く傑作六編。 -
信じないけど愛してる。女性作家が紡ぐ、傷つき迷う性愛。少女の頃の封印された記憶。今また、あの男に虜にされた私は……。どこにある? 私の愛――11歳の時、想いを寄せる年上の少年に犯され、沙織は、性愛にわだかまりを持つようになる。17年後、モデルとして成功し、婚約者と帰郷をした沙織は、その男・恭司と予期せぬ形で再会、さらわれ監禁される。男の不思議な心遣い、物々しい拘束、沙織への行為は続いてゆく。二人の奇妙な生活、そして異形の愛の行き着く先は? 映画『溺愛』原作者がつづる性愛小説。体の奥底から想いは溢れて止まらない。
◎「夕刻、暴力的にこの身を責めた炎が、まだ体内でくすぶっていた。可哀想、私よりこの人が、可哀想--彼に貫かれ、神経がばらばらに刻まれる中で、ずっと思っていた。なぜこの人はこうなんだろう。激痛に蝕まれているのは自分だけではなく、彼も同じだった。」<本文より>
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