『カヤメンタリー、1円~(写真集)』の電子書籍一覧
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僕らは都心まで移動して、夜の撮影を開始した。僕の用意したドーリーガールの衣装に着替えてもらった。恐らくこの時、自分の中でのテーマは「孤独な都会の人形」だったろうか。夜でも比較的明るく撮れる、僕の知り得る僕の好きな場所で、ひたすら撮影をした。昼間は交通量が多く、ビジネスマンだらけの都心も、真夜中は表情を変え、殺伐とした風景になる。僕等はドーナツ化現象の恩恵を受けながら、休憩しつつ移動して、シャッターを切ってはまた次の場所へ。都心のトンネルや、長い長い高架下で、夜の闇が吐息を白く映し出すまで、僕らは撮影を続けた。
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10日前に出会って、この時は3度目の撮影の「Kayaさん」。都心から1時間程離れた夕陽の綺麗なお気に入りスポットで撮影を進めていく。木に巣を張ったクモを見つけたり、植物の種を吹き飛ばしたり、瞳から制御できない涙が溢れてきたり、大きなサッカーグラウンドの端から端まで走り回ったり、そんなことをしてもらっているうちに陽が暮れてきた。
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まだコートも手放せない時期、シャツとジャケットと、プリーツスカートの制服スタイルの衣装に着替えてもらった。
3度目の撮影だったからか、緊張もほぐれて、自然に囲まれたその河原で鳥肌になりながらも元気に、そして自由に飛び回っていた。理系の彼女の、瞳の中いっぱいに植物や昆虫が映し出された。気が付くと僕も、ひたすらシャッターを切っていた。まるで昆虫採集する少年の気持ちになったように。 -
ある晴れた、とある1月の空。その澄んだ空の下、幾度か訪れた都内の公園で「Kayaさん」を撮影。その10日ほど前、初めて打ち合わせをした日、そのまま互いの「ノリ」で茨城の海岸まで行って遅くまで撮影した子だ。
冬の撮影は15時から17時ぐらいの時間帯に、10分撮影しては10分休憩し、を繰り返すようにしている。体力勝負だからだ。天気がいくら良くても寒さは厳しい1月の河原で、撮るほうも撮られるほうも薄着だから、温まっては撮影し、また温まって、の連続。
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