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204-light of room 204- 1 あらすじ・内容
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雨の日は、きらい。おにいちゃんとふたりだけになっちゃった、あの日も雨だったから。大好きだったパパとママが死んで、おにいちゃんは頑張って入った高校を、あっさり辞めてしまった。私を一人で施設に行かせないために、働くために…。そして私とおにいちゃんは、おにいちゃんのお友達の藤尾さんが世話してくれたアパートの204号室に住むことになった。藤尾さんはお父さんが地主さんで、お金持ちで、とても優しい人…。実は密かに憧れていたので、おにいちゃんから仕事で遅くなると連絡があった雨の日の夜、藤尾さんが突然やってきた時はびっくりしたけど嬉しかった。でも…まさかあんなことされるなんて…。やっぱり雨の日は、きらい――。
「204-light of room 204-」最新刊
「204-light of room 204-」作品一覧
(11冊)各110円(税込)
雨の日は、きらい。おにいちゃんとふたりだけになっちゃった、あの日も雨だったから。大好きだったパパとママが死んで、おにいちゃんは頑張って入った高校を、あっさり辞めてしまった。私を一人で施設に行かせないために、働くために…。そして私とおにいちゃんは、おにいちゃんのお友達の藤尾さんが世話してくれたアパートの204号室に住むことになった。藤尾さんはお父さんが地主さんで、お金持ちで、とても優しい人…。実は密かに憧れていたので、おにいちゃんから仕事で遅くなると連絡があった雨の日の夜、藤尾さんが突然やってきた時はびっくりしたけど嬉しかった。でも…まさかあんなことされるなんて…。やっぱり雨の日は、きらい――。
あの雨の日から一週間、あの日のことはおにいちゃんにはゆってない。いえるわけない――。でも藤尾さんから持たされたケータイには、「今日20時 204」という短いメールが…。204号室は私たちが藤尾さんから借りた203号室の隣の空き部屋。おにいちゃんが仕事でいない時間、そこに呼び出されて、される事は――…
204号室はうちの隣の角部屋で、ドアのポストにはいつもチラシが溢れていました。藤尾さんは、わーっとお話ししてくれたかと思うと、一言も話さないでただじっとしている事もあって――…でもやっぱり、この部屋に呼び出されてする事は一つでした。そして今日も、おにいちゃんが仕事でいない時間を見計らって私は藤尾さんに呼び出されていました。そしたら、まだ仕事中の筈のおにいちゃんが急に帰って来て…
藤尾さんは、もうここへはきっと来ない。204号室も埋まって、これまでのことが夢だったような気がしてくる。それでも、藤尾さん…。ひどいことをされても、気まぐれにふりまわされても、私のことを好きでもなんでもなくても、それでも私は…私は…それでも――…