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『特選小説、花房観音、1円~、雑誌を除く(文芸・小説)』の電子書籍一覧

1 ~6件目/全6件

  • 110(税込)
    著:
    花房観音
    イラスト:
    田宮彩
    レーベル: 特選小説
    出版社: 辰巳出版

    朽木朝雄は49歳のデザイナー。ミュージシャンを目指して上京してからは実家と没交渉だった。その後、夢に破れて結婚し、子供もいたが、今は離婚して独り身だ。昨年、父が70歳で亡くなった。父は朝雄の母が亡くなったあと、年が離れた後妻の珠世と結婚した。父の葬式で初対面した年下の継母に呼び出され、朝雄は今宮神社にやってきた。彼女は現在42歳。藤色のワンピースの上にブラウンの薄手のコートを羽織っている。肩の上で髪の毛を切りそろえており、ワンピースのスカートの裾から、黒いタイツにつつまれたふくらはぎが見えた。年齢よりも幼く見える。美人というより、丸顔で愛嬌があり、可愛らしい雰囲気だ。改めて話してみると、珠世はミュージシャンを目指していた学生時代の朝雄を知っていて、初恋の相手だったという。「ずっとこうしたかった」と彼女に激しく求められて……。
  • 110(税込)
    著:
    花房観音
    イラスト:
    田宮彩
    レーベル: 特選小説
    出版社: 辰巳出版

    香坂純也は50歳の独身デザイナー。趣味の神社巡りをしていると、日本画から抜け出したような美人を見かた。切れ長の目は閉じられていたが、長いまつ毛は離れたところからでもわかる。色白でふくよかな頬は柔らかそうで、厚めの口紅は赤身がかったオレンジで塗られていた。うしろでまとめられている髪の毛と、うなじに張り付くおくれ毛が色っぽい。紺のストライプのワンピースのスカートが風にふわりとなびいていた。視線が合いそうになり、慌てて逸らした時に、動揺して御朱印帳を落としてしまう。彼女はそれを拾ってくれた。そうして出会ったのが42歳の人妻・三崎麻也だった。夫の浮気が原因で家を飛び出し、ひとり旅をしているのだという。もう恋愛をするなんてないと思っていた純也だったが、自然に麻也と惹かれ合う。何度も体を求め合い、激しいセックスを重ねていくが……。
  • 110(税込)
    著:
    花房観音
    イラスト:
    田宮彩
    レーベル: 特選小説
    出版社: 辰巳出版

    倉本は52歳の歴史研究家。カルチャーセンターで講師をしている。ある日、神社の境内で理想の足を持つ女性を目撃して見入ってしまう。格好のあか抜けなさが、足の形にも現れていた。そのふくらはぎはもっさりとしていて、洗練されていない。だが、太ももは肉付きがよく、ふくらはぎに筋肉がついて、少しばかりO脚気味なのがいい。細くまっすぐな足よりも、エロティックで欲情を誘う。倉本にとってまさに理想だった。偶然にもその女性……咲原葵は倉本の講義の生徒だった。彼女は半身麻痺の気難しい父親を介護しており、ずっと独身だという。足に見入られて、妻子持ちながら彼女と懇意になり、ついには肉体関係を持った倉本。葵は40歳なのに処女だった。裸になった葵は、細身で胸も小さかったが、下半身は肉付きがよく、ふれると柔らかく心地よかった。倉本はふくらはぎを愛撫すると……。
  • 110(税込)
    著:
    花房観音
    イラスト:
    田宮彩
    レーベル: 特選小説
    出版社: 辰巳出版

    平川道彦は53歳。妻と別れてからは京都に流れ着き、半年前からスーパーの配送トラックの運転手をしていた。仕事に慣れてきたところで、若いアルバイトが入ってきたと退職を言い渡される。上司の田中に今後の身の振り方を相談すると、新たな雇い主を紹介してくれた。一ノ瀬酒店の女将・華絵だ。彼女は43歳。夫が亡くなってから、自分が店を継いで切り盛りしている。目じりに皺もあり、若くはないが肌の白い女だった。地味な顔立ちだが、それが和服に合っている。子供はおらず、夫亡き後は、舅や姑も看取り、今は1人だという。人手不足の酒屋を手伝うようになって半年が過ぎた頃、道彦は華絵とお酒を飲むことに。お互いの境遇を話し、意気投合する2人。寂しさを埋め合うように、体を重ねる。華絵の白い肌を前にして、久々の興奮を覚えるが、何気ない彼女の言葉で、自信を失って中折れしてしまい……。
  • 110(税込)
    著:
    花房観音
    イラスト:
    田宮彩
    レーベル: 特選小説
    出版社: 辰巳出版

    森裕士は46歳。7年前に大手新聞社を退社し、フリーの記者になった。新聞社時代の先輩で、議員秘書になった横里龍一が政治家の不正を秘匿し、自殺した事件の真相を追っている。大手町にある平将門の首塚で、京都からやってきた彼の妻・横里響子と会うことに。彼女は40歳で、結婚する前は祇園のクラブでホステスをしていたらしい。花の刺繍が施された青いワンピースの上にカーディガンをひっかけ、日傘をさしている。肩の上に揃えた髪の毛はまっすぐで、年齢よりも少し若く見えた。化粧が薄く、切れ長の目と小さな唇で地味な顔立ちなのに拍子抜けした。先輩の死について詳しく聞こうと、2人で酒を飲んだが、彼女はアルコールに強いようだ。それでも話す言葉が柔らかい京都弁に変わる。「親密な人にしか、京都の女は本音は話せへんねん」と潤んだ瞳で見つめられた裕士は……。
  • 110(税込)
    著:
    花房観音
    イラスト:
    田宮彩
    レーベル: 特選小説
    出版社: 辰巳出版

    高木幸次郎は50歳。京都で飲食店を経営している。行きつけの小料理屋で女将から紹介された女性が、死んだはずの女とうり二つで思わず息を呑んだ。白いエプロンをつけた彼女は、肩まである髪の毛と、見ただけでわかる滑らかな肌を持っていた。あの人……美也は自分よりも10歳年上。しかし、目の前にいる彼女は30代に見える。生きていたとしてもこんなに若いわけがない。名前は佐藤琴子。彼女はかつて愛した人の娘だった。彼女の母・美也は高木の父の愛人。高木は2人の関係を母親に告げ口し、全てをぶち壊しにしたのだ。その後、美也は亡くなっていた。狂おしいほどに求めた女性の生き写しと出会い、気持ちが抑えられなくなった高木は、妻子がいるにもかかわらず、琴子に溺れていき……。

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